ブラッド・メルドー、最新作『Ride Into The Sun』が8/29全世界同時発売決定!

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ブラッド・メルドー、最新作『Ride Into The Sun』が8/29全世界同時発売決定!
Brad Mehldau『Ride Into The Sun』

コンテンポラリー・ジャズ・ピアノ界で最も大きな影響力を持ち、ジャズからクラシック、そしてポップスやロックの魅力を独自の解釈で紡ぎながらジャズ・シーンの先鋭を歩み続ける存在、Brad Mehldau(ブラッド・メルドー)。あくなき音楽的探究心でこれまでに、プログレッシヴ・ロックからザ・ビートルズをテーマにした作品をリリースしてきた。

さらに昨年は、バッハとガブリエル・フォーレというクラシックの大家の作品をジャズに昇華させたアルバム2作を発表した。ジャンルにとらわれず自由にその創造性を羽ばたかせている彼から、新たな音楽的探究の旅ともいうべき作品が届いた。メルドーが敬愛するシンガー・ソングライター、エリオット・スミスの楽曲を独自の解釈で編曲したソングブック的最新作『Ride Into The Sun(ライド・イントゥ・ザ・サン)』だ。

本作が全世界同時発売で8月29日にリリースされることが決定し、同日に日本盤としても発売されることが明らかになった。日本盤は、ブラッド・メルドー本人による詳細なライナーノーツの完全翻訳や、歌詞・対訳を掲載した別冊ブックレットを同梱したSHM-CD仕様となり、メルドーの深遠な解釈を日本語でより分かりやすく理解できる内容となる予定だ。

今回ブラッド・メルドーが発表する『ライド・イントゥ・ザ・サン』は、シンガー・ソングライターとして、そしてギタリストとしても非常に高い人気を誇る故エリオット・スミスの楽曲を、本質はそのままにメルドー流の表現方法を用いながら独自の解釈で披露するソングブック的作品だ。アルバムには、グリズリー・ベアのメンバーとしても活動するシンガー・ソングライターのダニエル・ロッセン、パンチ・ブラザーズのシンガー/マンドリン奏者のクリス・シーリーがヴォーカルで参加。ベースはメルドーとも共演したことがあるフェリックス・モーズホルム、ドラムはフィオナ・アップルやトーリ・エイモス、ランディ・ニューマンといったアーティストとの仕事でも知られるマット・チェンバレンが担当。さらに、メルドーが2010年に発表したアルバム『ハイウェイ・ライダー』でも指揮を務めたダン・コールマン率いる室内オーケストラといったアーティストたちも参加している。エンジニアとミックスは、ジミー・ペイジからの指名でレッド・ツェッペリンの全作品のリマスタリングを担当したジョン・デイヴィスが手掛けた。

『ライド・イントゥ・ザ・サン』には、エリオット・スミスによる楽曲10曲に加え、本人曰く「エリオットの作品にインスピレーションを受け、サウンドに反映させた」という、ブラッド・メルドーによるオリジナル楽曲4曲、そしてエリオット・スミスもカバーしたことがあるビッグ・スターの「サーティーン」や、メルドー曰く「エリオットの先見の明のあるゴッドファーザー」であるニック・ドレイクの楽曲「サンデイ」を追加した全16曲の音源が収められる。アルバムから先行して「トゥモロウ・トゥモロウ」と「ベター・ビー・クワイエット・ナウ」の2曲が現在配信中だ。さらにマシュー・エッジントンの監督による、これら楽曲のレコーディング風景を捉えたビデオもブラッド・メルドーの公式YouTubeチャンネルで公開されている。

エリオット・スミスというアーティストに焦点を当てた作品を完成させたブラッド・メルドーは、長年にわたり自身のレパートリーの一部となった敬愛するアーティストと初めて知り合い、彼の音楽を聴き始めたころを振り返り、こう語っている。「(ニューヨークで数年暮らした後ロサンゼルスに移り住んだ時、)ラルゴというクラブに集まる、素晴らしいシンガー・ソングライターたちのシーンが存在していた。そこにはルーファス・ウェインライトやフィオナ・アップルといったアーティストがいて、エリオットもそこにいた。そして、しばらくそのシーンで活動していたミュージシャンたちが、金曜日の夜にジョン・ブライオンが率いるギグに参加しにやってくるようになった。私はジョンと共に、エリオット自身の楽曲を演奏していた。その経験は、数年にわたり花開いたソングライティングのルネッサンス的なものだと感じた」。

「エリオット・スミスは、独特のハーモニーを通してだけではなく、明暗の融合を巧みに表現する稀有な才能の持ち主だった」と、メルドーは語る。「具体的には、メジャーとマイナーを見事に組み合わせる独自の手法を持っていたんだ。それは、私がこのアルバムでも取り上げている楽曲『トゥモロウ・トゥモロウ』の最後のヴァース・パートの直前に彼が用いた、独特かつ魅惑的なコード進行にも表れているよ。私は今回のこの楽曲を演奏する際、その進行を使い、ピアノ・ソロに展開させているんだ。こうしたマイナーとメジャーの組み合わせによる序盤の展開というのは由緒ある手法で、僕はシューベルトやブラームスなどの音楽から影響を受けている」。

「とあるブラームスの伝記作家が、自身の作品の1つについて“涙を浮かべながら微笑む”ようだと語った。その表現は、アルバムの1曲目を飾るエリオット・スミスの楽曲『ベター・ビー・クワイエット・ナウ』にピッタリだと思った。この曲は、恋人との別れを歌った優しくもとても切ない歌だからね。その歌詞の中で主人公は、悲しく微笑みながら、さようならを言うんだ」。

「アルバム・タイトルの『ライド・イントゥ・ザ・サン』は、収録した楽曲の1つ『カラーバーズ』の歌詞の中に出てくる美しい響きを持った一節だ」とメルドーは語る。「エリオットのオリジナル楽曲の歌詞はこんな感じだよ、<みんな、僕が太陽の中に飛び込むのを待っている/Everyone wants me to ride into the sun>ってね。楽曲を聴いた時、もうこの世には存在しない誰かと一体になったかのように感じた。“ああ、彼は今ここにいるんだ”って。<太陽の中に飛び込む>と言うのは、おそらく“彼”と一緒に終わることのない太陽への旅に乗り出すということなのだと思う。うまく言えないけど…何か神秘的なものを感じる」。

「ブラッド・メルドーは、最も大きな影響力を誇り、現在活躍するアーティストの中で最も大きな称賛を浴びたジャズ・ピアニストの一人だ。彼はこれまでに、ジャズからアメリカン・ポップ・ソングのスタンダード・ナンバーに至るまで、ジャンルにとらわれない作品を発表してきた。しかしメルドーと言えば、これまでのジャズの枠には収まらない音楽を独自に解釈することでも有名だ」 ─ NPR 「Fresh Air」

「ブラッド・メルドーは、ジャズの音楽的語彙を広げるだけではなく、ジャズという音楽を現代化させる独自のスタイルを確立している」 ─ Mojo誌

「ブラッド・メルドーは現在進行形の偉大なるジャズ・ピアニストだと言って過言ではない。間違いなく、5本の指に入るアーティストだ」 ─ New Yorker誌

■商品情報
ブラッド・メルドー
『ライド・イントゥ・ザ・サン<SHM-CD>』
発売日: 2025年8月29日 全世界同時発売
WPCR-18764 / 定価 2,860円(税抜2,600円)
★ブラッド・メルドー本人によるライナーノーツの完全翻訳・歌詞・対訳付
★日本盤のみSHM-CDでのリリース
予約・先行配信曲はこちら

■『ライド・イントゥ・ザ・サン』トラックリスト
01. Better Be Quiet Now / ベター・ビー・クワイエット・ナウ
02. Everything Means Nothing to Me / エヴリシング・ミーンズ・ナッシング・トゥ・ミー
03. Tomorrow Tomorrow (feat. Daniel Rossen) / トゥモロウ・トゥモロウ feat. ダニエル・ロッセン
04. Sweet Adeline* / スウィート・アデライン*
05. Sweet Adeline Fantasy / スウィート・アデライン・ファンタジー
06. Between the Bars / ビトゥウィーン・ザ・バーズ
07. The White Lady Loves You More / ザ・ホワイト・レディ・ラヴズ・ユー・モア
08. Ride into the Sun: Part I* / ライド・イントゥ・ザ・サン:パートⅠ*
09. Thirteen** / サーティーン**
10. Everybody Cares, Everybody Understands / エヴリバディ・ケアズ、エヴリバディ・アンダースタンズ
11. Somebody Cares, Somebody Understands* / サムバディ・ケアズ、サムバディ・アンダースタンズ*
12. Southern Belle (feat. Daniel Rossen) / サザーン・ベル feat. ダニエル・ロッセン
13. Satellite / サテライト
14. Colorbars (feat. Chris Thile) / カラーバーズ feat. クリス・シーリー
15. Sunday*** / サンデイ***
16. Ride into the Sun: Conclusion* / ライド・イントゥ・ザ・サン:コンクルージョン*
*ブラッド・メルドーのオリジナル楽曲
**ビッグ・スターの楽曲
***ニック・ドレイクの楽曲

Brad Mehldau

WRITER

MeloFlux編集部

メインライターの酒井裕紀を中心に最新の洋楽、KPOPなど世界の音楽の情報を中心にお届け。主にレーベルやアーティストに関連したプレスリリースやランキング、ミュージック・ビデオ等の映像公開、来日公演情報などを発信しています。