スティング、ジャパン・ツアー初日のライヴ・レポートと写真が到着

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スティング、ジャパン・ツアー初日のライヴ・レポートと写真が到着
Photo by ハヤシマコ

9月12日(金)から全国5都市6公演の来日公演がスタートしたSting(スティング)。この2年ぶりの来日公演初日となった神戸GLION ARENA KOBE公演のライヴ・レポートと写真が公開となった。

この来日公演をより楽しめるように予習・復習が可能になるプレイリストが公開となっている。
プレイリスト

また、来日公演にあわせて世界で日本のみ発売となる2022年のライブ映像(約95分)を収録したCD+ブルーレイの『3.0 ライヴ(ジャパン・ツアー・エディション)』が9月10日(水)に発売されており、この商品を含む対象作品を購入することでスティングに直筆サインが当たる会場即売特典の情報も公開となっている。
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ライヴ・レポート

THE POLICE(以下、ポリス)で世界的な成功を収め、1985年のソロデビューから40周年を迎えるスティング。2年ぶりとなる来日公演「STING 3.0 JAPAN TOUR 2025」が、4月にオープンした神戸の新しいアリーナ、GLION ARENA KOBEからスタートした。今回のツアーはポリス以来となるトリオ編成の新グループでの来日となり、メンバーは長年に渡ってスティングをサポートしてきたギタリストのドミニク・ミラーと、ドラマーのクリス・マース。

開演前からアリーナ全体に期待感が充満するなか、大歓声に迎えられてライブは「孤独のメッセージ」から幕開けた。ベースを抱えて悠然と上手から登場したスティングは“1、2、3”と力強くカウントして歌い出す。曲中で「KOBE!」と声をかけると観客の熱気は一気に上昇し、アリーナの隅々までパワフルなロングトーンを響き渡らせる。2曲目には早くもソロの最新曲となる「アイ・ロート・ユア・ネーム(アポン・マイ・ハート)」が披露される。ボ・ディドリーを思わせるロックンロール回帰的なナンバーで、雄々しきスティングの歌唱と共にダイナミズムあるグルーヴを生み出していた。

「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」では冒頭から観客に向けてコール&レスポンスやクラップを促し、“Be yourself no matter what they say”(=自分らしくあれ)というメッセージをリフレーンで強く印象付ける。

スティングはスタンドマイクは置かず、ヘッドセットタイプのマイクを使用しており、アリーナ全体を見渡すようにステージ上を移動する。Tシャツと黒のスリムパンツというシンプルな装いだが、古希を超えても贅肉のない鍛えられた身体で、そのたたづまいのなんと格好いいことか。歌い終わるとおだやかな笑みを浮かべて、「お~きに」と関西風の挨拶をする場面も見られた。時々両手を大きく広げ、自らクラップしたり、スキャットで掛け合ったりしてオーディエンスとの距離を縮めていく。

中盤にはクリーントーンのギターが引きたつ「フィールズ・オブ・ゴールド」の美メロと芳醇さにあらためて酔いしれる。スリリングな展開で大きな歓声が上がっていた「ネヴァー・カミング・ホーム」。一方で、「マッド・アバウト・ユー」「アラウンド・ユア・フィンガー」といったミディアムからスローテンポの曲ではゆったりと浸らせる。

その後、ライブは終盤に向かって再び熱を帯びた楽曲が繰り出されていく。スティング流のプロテストソング「世界は悲しすぎる」はイントロから畳み掛けるようなギターが速弾きで奏でられ、ドラムのビートが加速。“driven to tears”のリフレーンが熱く胸に刺さり、ここでも大喝采となる。「キャント・スタンド・ルージング・ユー」ではオーディエンスのクラップが高まり、コール&レスポンスで熱気を高めたかと思うと、イントロから歓声が上がる抒情的な「シェイプ・オブ・マイ・ハート」へとつなげたシームレスな流れはまさに白眉であった。そして、本編ラスト2曲は「キング・オブ・ペイン」と「見つめていたい」でしっとりかつエモーショナルに締めくくられた。

鳴り止まないい拍手に応えて、アンコールでは「ロクサーヌ」を赤いライトの下で熱く煽るように歌い、会場全体のボルテージは再び最高潮に。ラストは非暴力へのメッセージが込められた名曲「フラジャイル」。スティングが繊細に爪弾くガットギターの音色が心に沁みこみ、思慮深い余韻を残して幕を閉じた。

今回のステージはステージセットや演出面も洗練されたミニマリズムの美学が貫かれていた。その上でエネルギッシュかつ緻密に、アドリブ的な要素も織り交ぜて魅了した新生トリオでのパフォーマンス。これまで数多くスティングのライブを体験してきたファンやリスナーにとってもきっと新鮮な聴き心地を覚えるのではないだろうか。この後も、東京、名古屋、福岡で開催されるジャパンツアーで伝説を刻み続けるスティングの至高のステージをぜひとも体験してほしい。
文:エイミー野中

■商品情報
スティング『3.0 ライヴ(ジャパン・ツアー・エディション)』
2025年9月10日発売
Sting / 3.0 Live (Japan Tour Edition)
CD + Blu-ray:UICY-16328/6,600円(税込)
日本独自企画盤/7インチ紙ジャケット仕様/SHM-CD仕様/解説・歌詞・対訳付/
日本盤ボーナス・トラック2曲収録(*)
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スティング『ザ・ラスト・シップ(エクスパンデッド・エディション)』
2025年12月5日発売
Sting / The Last Ship (Expanded Edition)
2CD: UICY-16343/4/4,400円(税込)/日本盤のみSHM-CD仕様/新録5曲収録(*)
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■来日公演情報
STING 3.0 TOUR
日時・会場
2025/9/12(金)神戸・GLION ARENA KOBE 開場18:00/開演19:00
2025/9/14(日)・15(月・祝)東京・有明アリーナ 開場15:30/開演17:00
2025/9/17(水)名古屋・IGアリーナ 開場17:30/開演19:00
2025/9/19(金)広島・広島サンプラザホール 開場18:00/開演19:00
2025/9/21(日)福岡・マリンメッセ福岡B館 開場16:00/開演17:00
公演ホームページ

Sting

WRITER

MeloFlux編集部

メインライターの酒井裕紀を中心に最新の洋楽、KPOPなど世界の音楽の情報を中心にお届け。主にレーベルやアーティストに関連したプレスリリースやランキング、ミュージック・ビデオ等の映像公開、来日公演情報などを発信しています。