日本にルーツをもつメンバー含むサウスロンドン発のインディーロックトリオ、ハニーグレイズがニューアルバム『Real Deal』をリリース

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日本にルーツをもつメンバー含むサウスロンドン発のインディーロックトリオ、ハニーグレイズがニューアルバム『Real Deal』をリリース
Photo by Kalpesh Lathigra

ロンドンを拠点とする3人組、Honeyglaze(ハニーグレイズ)が、新曲「Ghost」をフィーチャーしたセカンドアルバム『Real Deal』をFat Possumからリリース。クラウディス・ミッテンドルファー(パーケイ・コーツ、ソーリー、インターポール)がプロデュースを手掛けたアルバムからの先行シングルは、既に大絶賛を浴びてきた。

“マスロックとジャングルポップの融合”
by Paste
“ハニーグレイズは、あらゆることに断固とした独創性で取り組む”
by Clash
“緊迫した体勢のバンドが衝撃的に復帰”
by The Fader
“「Don't」は、まさに『Real Deal』の有無をも言わせぬ名刺代わり”
by The Line Of Best Fit
“今年最も生々しく、最もパーソナルなボーカルパフォーマンスの一つ”
by So Young
“よりメロディアスで、より強力なフック”
by DIY
“ハニーグレイズはロンドンを拠点とする3人組。芸術的かつテクニカルだが、とても美しいインディーロックを奏でる”
by Stereogum

ボーカル兼ギター担当のアヌースカ・ソコロウは、最新シングル「Ghost」についてこう語る。

「自らの体から完全に切り離されて、普遍的に存在している自分の姿を観察するのは、どんな感じだろうかと想像しながら作りました。曲に相応しいタイトルを思いつかなかったので、初期デモをメンバーに送った際に、ゴーストの絵文字を用いました。以来、この曲は常に“ゴーストの絵文字”と呼ばれて、最終的には“ゴースト”となりました。私たちは曲の求めに応じて演奏したいので、“Ghost”では壮大なバラードの夢のような世界でスタートし、その後インダストリアルなポーティスヘッド風グルーヴへと落ち着きます」

セカンドアルバム『Real Deal』には、対立と自信、激しさとカタルシスが体現されている。これらは彼らが苦労して獲得した結果であり、新しくなったバンドを再び紹介する。

「かなり反動的でした」とソコロウは振り返る。「音楽的に私たちはファーストアルバムに対する反動として“どうすればもっと良くできるか?”を考えていました。

ベーシストのティム・カーティス、ドラマーのユウリ・シブイチと共に、サウスロンドンから登場したハニーグレイズは、ソコロウの内面世界の緊張を表現し、パンデミックによる歪んだ奇妙な時期に頭角を表した。

ダン・キャリーによるシーンを決定付けるレーベルSpeedy Wundergroundからのリリースで脚光を浴びた2022年のデビューアルバム『Honeyglaze』は、ソコロウの大人への歩みを見事に捉えていた。思春期と成人期の狭間のぎこちない宙ぶらりんの時期に、誰かの耳に届けようとは考えずに書かれていた。しかし、このニューアルバム『Real Deal』に関しては、聴いてもらうことを目的に作られている。バンドは本気でリング上に立ち、グローブを装着した。グラミー賞ノミネート・プロデューサーのクラウディス・ミッテンドルファー(パーケイ・コーツ、ソーリー、インターポール)と共に地方のスタジオに住み、彼らは自分たちの手法で新次元のサウンドを探求することができた。

新たな流れを生み出すレーベルFat Possumからリリースされたこのアルバムには、彼らのライブ演奏の緊張感が見事に表現されている。ツアー経験を積んだシブイチのドラム演奏は、オープニングトラック「Hide」で突然襲来し爆発。その一方でカーティスのベースが緊張感を高め、ソコロウのボーカルをいっそうカタルシス的に感じさせる。

「歌詞のみならず、バンドとしての力学、ディストーション、ショック、感情を通してダークな気持ちを表現したかったのです」とカーティスは説明する。

サイドAからサイドBへと移ると、意図的に音色が変化する。「Don't」でダムは決壊。緊張と解放の傑作ナンバーからは、ビヨンセがかつて所属したディスティニーズ・チャイルドのヒット曲「Bills, Bills, Bills」のメロディをヒントに引用。地獄の責め苦のように降り注ぐシブイチのドラム、ギザギザのギターの音色を背景に、ソコロウの会話調ボーカルが、静かなる脅威を感じさせる。彼女は穏やかに警告を発し、緊張が切れたと同時に首根っこを掴むほどの激怒をぶちまけ、激しいベースは静まり返る。“私が話している時に、声を上げて邪魔しないで/私も人間、言いたいことがあるし、感情があるってわかるでしょ”。

バンドはこの後UKツアーを行い、アルバムに命を吹き込み、楽曲を初めて披露する。

■日本にルーツをもつドラマーのユウリ・シブイチへのQ&A
--ロンドン在住の経緯を教えていただけますか?
僕はスペインのマドリッドで生まれ、3歳になる頃に家族でロンドンに移住し、ロンドンで育ちました。(日本に住んだ事はありませんが、夏休みなどを使って、祖父母に会いに日本には何度も行っています)

--YURIさんが好きなドラマーと、好きな理由を教えてください。
難しい質問ですね。私はブライアン・ブレイド(アメリカ人ジャズミュージシャン)をかなり早い時期から尊敬しています。彼のドラムの皮をなぞる滑らかさとタッチの感覚は魅惑的で、他のミュージシャンとクリエイティブな方法で交流する姿も好きでした。ヴァレンティーナ・マガレッティ(イギリスのサイケデリックロックバンド「ヴァニシング・ツイン」のメンバー)とヤキ・リーベツァイト(ドイツのクラウトロックバンド「CAN」のメンバー)も、同じように尊敬しているドラマーです。彼らが音楽に吹き込むフレージングや繊細さには、いつも魅了されてきました。私はジャズ以外のジャンルにジャズドラムの感覚を取り入れるドラマーに弱いのかもしれません。

--アルバムのジャケット写真にはどのような意味やメッセージが込められていますか?
エヴァンダー・“ザ・リアル・ディール”・ホリフィールドという名のボクサーからインスピレーションを得ています。僕たちはボクシング界を象徴するものが好きだったので、アルバムの雰囲気やサウンドに合わせて大胆かつ野心的なビジュアルにしたいと思い、このようなジャケットにしました。

--アルバムの聴き所がありましたらぜひ教えてください。
全部です!このアルバムの作曲とレコーディングには、歌詞とサウンドの両方で「Don't」や「Hide」などのように、前のアルバムと比べて強さや攻撃的な部分を出しました。「I Feel It All」のような曲では、バンドとしてこれまで表現できなかった心の弱さや脆さ、感情の深さを表現しました。強さと弱わさ、、両極端の感情をサウンドの中で味わって欲しいです。

--日本のファンへのメッセージをお願いします。
僕たちを応援してくださっているファンの皆さんに、心から感謝しています。そして、近いうちに日本に行って、みなさんとライブで会える日を楽しみにしています。これからも応援宜しくお願いします。

■商品情報
Honeyglaze(ハニーグレイズ)
ニュー・アルバム『Real Deal』配信中
レーベル:Fat Possum
配信リンク

■『Real Deal』トラックリスト
1. Hide
2. Cold Caller
3. Pretty Girls
4. Safety Pins
5. Don't
6. TMJ
7. I Feel It All
8. Ghost
9. TV
10. Real Deal
11. Movies

Honeyglaze

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MeloFlux運営チーム

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