
ブライアン・メイ79歳の誕生日を祝う特別公演「The Red Special & The Silk 〜ブライアン・メイ生誕祭〜」が、世界遺産、富岡製糸場で開催
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7月19日(日)、Queen(クイーン)のギタリスト、Brian May(ブライアン・メイ)の79歳の誕生日を記念し、世界遺産・国宝に指定されている群馬県の富岡製糸場・西置繭所ホールにて「ディスカバー・クイーン 2026 in 世界遺産 富岡製糸場 The Red Special & The Silk 〜ブライアン・メイ生誕祭〜」が開催された。会場には音楽プロデューサー・西脇辰弥の指揮のもと、ブライアンのサウンドとスタイルを継承する5人のギタリスト(福山芳樹、井口慎也、清水一雄、ROLLY、根岸孝旨)が集結。クイーンのナンバーの中から、主にブライアンが手がけた楽曲が選ばれ、次々と演奏された。
会場は開演前から唯一無二のロケーションが生み出す特別な空気に期待感に満ちていた。オープニングでは主催者の西脇辰弥が「今回のテーマは“伝統と革新が織りなすテクスチャー”。織物の聖地で、極上のテクスチャーであるブライアンの音楽と魂が共鳴する」と、この場所でイベントを行う意義を語り、ステージが幕を開けた。最初に登場したのはグイーン(GUEEN)のギタリスト、井口慎也。ブライアンの真骨頂であるギター・オーケストラについて解説した後、『オペラ座の夜』から「グッド・カンパニー」を披露。ウクレレバンジョーを用い、管楽器のような多彩な音色やウクレレ・チューニングへのこだわりなど、クイーン・サウンドに潜む“謎の仕掛け”の一端を明かした。
続いて登場した福山芳樹は、大好きなアルバム『ザ・ゲーム』から、ブライアンがリード・ヴォーカルを務める「スウィート・シスター」をしっとりと歌い上げた。通常のトリビュート・ライヴでは滅多に演奏されない楽曲が続き、合間に語られる富岡製糸場とクイーンの楽曲を結びつける西脇のエピソード・トークにも観客は深く頷いていた。その後、クイーンネス(QUEENESS)のギタリストであり、レッド・スペシャル研究家として知られる清水一雄が登場。ブライアンの多彩なサウンドの魅力を熱く語り、演奏したのは「セイヴ・ミー」。ここではゲストプレーヤーの根岸孝旨も加わり、バンド形式での完全生演奏で披露。どの曲もブライアンの音色とフレージングが際立ち、クイーン・サウンドにおけるレッド・スペシャルの重要性を改めて感じさせられた。最後のゲストとして登場したのは、クイーンマニアとして知られるROLLY。『オペラ座の夜』で衝撃を受けた初体験のエピソードを語った後、選曲は「ブライトン・ロック」。鋭いギター・プレイと空間的なディレイが特徴のこの曲では、井口慎也がスタジオ版さながらのファルセット・ヴォーカルを担当し、ROLLYの圧倒的なギターソロとともに見事に再現。続いて根岸孝旨のリクエストで「炎のロックンロール」。イントロの低音弦リフ、掛け合いのヴォーカル、ドラマティックなギターソロのオーケストレーションまで、6人のアンサンブルによって緻密なスタジオ・ヴァージョンが演奏再現された。観客も4本のギターとツイン・ヴォーカルが織りなす迫力の演奏に圧倒されたに違いない。
イベントも終盤に差し掛かり、ついに、この日もっとも期待された楽曲『クイーン II』より「プロセッション」が披露された。幾重にも重ねられた弦楽器のようなアンサンブルにパイプオルガンを思わせる荘厳な響きが加わり、ブライアン・メイの真骨頂ともいえる重厚なオーケストラ・サウンドが完成する。この曲では根岸含む5人がレッド・スペシャル・モデルを手に、同じサウンド・システムで演奏するという究極のこだわりが貫かれた。それぞれのレッド・スペシャルが響き合い、やがて、その一音一音がなめらかな絹糸に紡がれていくようなアンサンブルは、まさに富岡製糸場の絹糸作りを彷彿とさせるように感じた。レコードやコンサートのオープニングSEでしか聴けなかった「プロセッション」がステージで生演奏されたのは、おそらく世界初であり、歴史的快挙といえるだろう。続いて『クイーン II』の流れそのままに「父より子へ」へ突入。この日は特別アレンジのインスト・ヴァージョンで披露され、ここでもレッド・スペシャルの繊細な音が織りなすクイーン・サウンドを存分に堪能させてくれた。このナンバーでいったんステージは終了したが、アンコールを求める拍手は鳴り止まない。再び登場した6人は、西脇のドラムロールからギター・オーケストラにアレンジした「ハッピー・バースデイ」をブライアン・メイに捧げた。もしブライアンが聴いてくれたら、思わず微笑むであろう温かい演奏だった。最後は「ウィ・ウィル・ロック・ユー」と「伝説のチャンピオン」で会場全体が大いに盛り上がり、イベントは幕を閉じた。歴史的建造物の中で行われた、伝統と革新が交差するブライアン・メイ生誕祭。レッド・スペシャルが織りなす唯一無二の音色は、この日、富岡製糸場に新たな歴史を刻んだ。
■イベント詳細
ディスカバー・クイーン 2026 in 世界遺産 富岡製糸場
「The Red Special & The Silk~ブライアン・メイ生誕祭 ~」
日時:2026年7月19日(日) 開場 12:45 開演 13:30 終演 16:00(予定)
会場:富岡製糸場 多目的ホール(西置繭所内)