映画『パワー・トゥ・ザ・ピープル:ジョン&ヨーコ・ライヴ・イン・NYC』5月22日に開催トークイベントのレポートが到着
パワー・トゥ・ザ・ピープル:ジョン&ヨーコ・ライヴ・イン・NYC

映画『パワー・トゥ・ザ・ピープル:ジョン&ヨーコ・ライヴ・イン・NYC』5月22日に開催トークイベントのレポートが到着

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John Lennon(ジョン・レノン)がビートルズ解散後に行った唯一のフル・コンサート、“ワン・トゥ・ワン・コンサート”が最高の映像と音響でスクリーンに甦る、映画『パワー・トゥ・ザ・ピープル:ジョン&ヨーコ・ライヴ・イン・NYC』。ザ・ビートルズの「カム・トゥゲザー」に加え、「イマジン」、「マザー」、「平和を我等に(Give Peace A Chance)」などのソロ代表曲を熱唱するジョンの貴重なライヴ・パフォーマンスに感動の声が寄せられる本作。

5月22日、東京・立川シネマシティでの上映初日にプロデューサー/ディレクターの立川直樹氏が登壇したプレ・トークイベントが開催された。高校生時代にビートルズの日本武道館公演を目撃し、「人生が決まった」と感じたという立川氏。リアルタイムでビートルズやジョン&ヨーコの活動を体感し、関連書籍も多数執筆してきた立川氏ならではの視点で、本作の見どころやジョン・レノンの“ロックンロール”の本質が語られた。

立川氏は冒頭本作について、「僕がこれまで観てきたロックのライブ映画の中でも、これほど生々しくロックンロールを感じさせる作品はなかなかない」とコメント。「“ジョン・レノンはロックンロールなんだ”ということが骨の髄まで伝わってくる」と話し、さらに「この映画が重要なのは、誰かのイベントにゲスト出演したのではなく、ジョンがきちんとワンステージ、15曲を演っていること」とその魅力を語った。

そして、「カム・トゥゲザー」を演奏する際の “ちょっと昔に旅してみようか”というMCや、「マザー」を“誰しもが感じている両親への思い”と話してから始めていることに触れ、「すべてが歌と一体化した詩のようになっている。「マザー」も絶品ですよ」と言葉を重ねた。

また、エルヴィス・プレスリー「ハウンド・ドッグ」のカバーも「めちゃくちゃいい」とコメント。ジョンがラジオから流れてきたエルヴィスを聴いて、“学校で教わることなんて全部嘘っぱちだ。これこそリアルだ、と感じた」というエピソードを紹介し、「ジョンにとってロックンロールがどれほど根源的なものだったかが、この映画には刻まれている」と続けた。

さらに、バックを務めるエレファンツ・メモリーも、「そこまで上手いバンドではないけれど、このコンサートにすごく合っている。ジョンが自分のバンドをバックに演奏したのはこのコンサートだけで、自由に自分のロックンロールを歌っているのがにじみ出ているのも見どころですね」と、本作の希少性に触れた。

また、1972年のコンサート開催当時ニクソン政権から国外退去の圧力を受けていた状況に触れながら、「そんな時にヒトラーの演説を引用したり、「平和を我等に」「ボーン・イン・ア・プリズン」などのプロテスト・ソングを真正面から歌っているのはすごいこと」とコメント。「この映画を観ると、ヨーコさんなくしてジョンのロックンロールは成立しなかったことがよくわかる」と、本作におけるオノ・ヨーコの存在の大きさについても語った。

そして、本作のレストアを手掛けたショーン・オノ・レノンについては、「ショーン自身がミュージシャンとなり活動を続ける中で、“一番すごいのは父親だ”と気づき、その仕事をきちんと残したいと思った、その手始めがこの作品だったのではないか。その気持ち、思いがスクリーンから伝わってくる」とコメント。

「ジョン・レノンというアーティストをシンボリックに守り続けたヨーコさんから引き継いだんでしょう。ライブ映画やドキュメンタリーは気持ちが入っているかどうかで全然違う。この作品にはショーンの気持ちがしっかり入っているところが好きですね」と、本作に込められた想いを語った。

最後に立川氏は、「最近のライブは演出を作り込み過ぎることも多いけれど、このコンサートは音楽そのもの、サウンド、歌詞というプリミティブな要素を届けることをジョンがちゃんと考えている。それもヨーコさんの力だと思う」と本作を評し、「権利の関係から5月28日で日本最終上映となるので、ぜひスクリーンで体感してほしい」と呼びかけた。

1972年8月30日、ウィローブルックの知的・発達障がいを持つ子どもたちのためのチャリティとしてNYマディソン・スクエア・ガーデンで開催された「ワン・トゥ・ワン・コンサート」は、昼夜の2公演が完売し計4万人を動員。結果として、ジョンとヨーコが行った唯一のフル・コンサートとなり、伝説として今に語り継がれている。

今回の全世界的な期間限定イベント上映にあたり、ショーン・オノ・レノン率いるグラミー賞7回受賞の精鋭チームは、20年の歳月をかけ、一コマずつ手作業で映像をレストア。音源に関しても同様に徹底的に修復し、192kHz/24bitのハイレゾ・ステレオ、5.1chサラウンド、一部劇場ではドルビーアトモスという最高の音響にリマスターし、臨場感あふれるマルチスクリーン映像と極上のサウンドで上映。
圧倒的な存在感でロックンロールを体現するジョン、シャウトするヨーコ、唯一残された貴重なパフォーマンス映像は、ジョン、ビートルズ、そしてすべての音楽ファン必見。

期間限定でのイベント上映となる本作は5月28日(木)にて日本の上映が終了となる。東京・立川シネマシティを始め、全国でも、ユナイテッド・シネマ水戸(茨城)、ローソン・ユナイテッドシネマ札幌(北海道)、中央映画劇場(岩手)、シネプラザサントムーン(静岡)、ユナイテッド・シネマ橿原(奈良)、イオンシネマ東員(三重)での上映を残すのみ。

■立川直樹氏コメント(4/24公開分)
映画のタイトルにもなった「パワー・トゥ・ザ・ピープル」で始まる「ワン・トゥ・ワン・コンサート」で、ジョンは筋金入りのロックン・ローラーであることを証明した。ヨーコさんが読むヒトラーの言葉にかぶる構成に唸らされる「ギブ・ピース・ア・チャンス」まで15曲。非常に濃密で、ポリティカルな要素が実に見事にロックン・ロールと溶けあっている。
20年という歳月をかけて素晴らしい修復作業をしたショーンの思いと情熱が随所から伝わってくるのもいい。これをスクリーンで体験できる喜びとともに、この唯一無二のライブフィルムが永久保存されることに心から拍手を送りたい。夜を徹して語れる魅力がある。
立川直樹(プロデューサー/ディレクター)

■立川直樹(プロデューサー/ディレクター)プロフィール
1949年生まれ。70年代の始まりから、メディアの交流をテーマに音楽、映画、芸術、舞台など幅広いジャンルで活躍するプロデューサー/ディレクター。
分野は、ロック、ジャズ、クラシック、映画音楽、アート、舞台美術、都市開発と多岐に渡る。音楽評論家・エッセイストとしても独自の視点で人気を集める。
『シャングリラの予言』、『セルジュ・ゲンスブールとの一週間』。『TOKYO1969』、『ザ・ライナーノーツ』など著書多数。

■作品情報
タイトル: パワー・トゥ・ザ・ピープル:ジョン&ヨーコ・ライヴ・イン・NYC
公開日: 2026/4/29(水・祝)
公開表記:4/29(水・祝)~TOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ なんば ほか公開
監督: サイモン・ヒルトン
製作: ショーン・オノ・レノン、ピーター・ウォースリー
出演: ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、プラスティック・オノ・バンド、エレファンツ・メモリー、スティーヴィー・ワンダーほか
上映時間:81分
鑑賞料金:一律3,000円
 (ドルビーアトモスなど特別なスクリーンでは追加料金がある場合がございます)

John Lennon